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自動車のバッテリー。高い物と安い物の違いとは?

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バッテリーのイラスト

バッテリーの選び方

バッテリーのお話です。高いバッテリーと安いバッテリーって何が違うんでしょう??

昔から、お客さんからよく聞かれる事があります。

何かというとずばり、バッテリーのことです。

一見同じように見えるバッテリーですが、値段はピンからキリまであります。何故でしょうね?

①バッテリーの役割について

まずは、バッテリーの役割についてです。

平たく言うと、車のバッテリーは『エンジンを始動する為』だけにあります。

当たり前だろ!と言われてしまうかもしれないのですが、意外と知らない方が多いのです。

例えば、身近なものでスマホにもバッテリーが入っていますが、車のバッテリーはスマホのそれとは役割が違います。スマホに入っているバッテリーは、スマホの「起動」だけでなく「稼働」の為にも電力を供給していますので、スマホは電池が切れると動かなくなってしまいます。

対して、車のバッテリーは「起動」の用途だけに使用されています

例えば、走っている最中に車からバッテリーを取り外しても、エンジンが止まってしまうことはありません。

つまり、車は自家発電しながら走っているんです。これを説明すると、皆さん結構驚かれます。

【エンジンを始動すること】これが車のバッテリーの役割です。

②バッテリーの種類について

車のバッテリーを選ぶ際、商品の説明欄に「○○車用」とか「○○車対応」とか書いてあります。それは、車の種類よってバッテリーも、求められる機能や性能が違うためです。

1.車種とバッテリー

バッテリーは、色んな種類があります。

安い順から並べると、大まかに下記の様な種類に分かれています。

  1. ガソリン車用
  2. 低燃費車用(充電制御車)
  3. アイドリングストップ車用
  4. ハイブリッド車用

並べてみると意外と沢山の種類がありますが、それにはバッテリーの歴史が関係しているんです。

低燃費競争における、新型バッテリーの登場

元々、バッテリーの種類は今ほど沢山はなかったのですが、過去に車の燃費競争が激化した際に、現在の様な形になりました。

車の構造上、エンジンにとってその発電機を回す仕事というのが、大きなの重荷(燃費悪化要因)になっていました。それらを改善すべく、低燃費競争の中で、エンジンの充電システムに改良がなされました。

その結果、車は『満充電になっても無駄に発電し続ける』構造から、『燃費を稼ぐために、出来るだけ発電しない』という構造に変わっていったのです。

しかし、燃費は良くなれどバッテリーにとっては過酷な環境になってしまい、従来のバッテリーを使っていると寿命が短くなったり、バッテリー上がりをひき起こしやすくなってしまいました。そこで、バッテリーメーカーが新しく開発したのが、低燃費車用とかアイドリングストップ車用といったバッテリーでした。

この様なバッテリーは、低燃費車の構造に合わせてバッテリーの充電速度が向上していたり、寿命が長くなっている為、価格も高くなっています。

ちなみに、ハイブリッド車用のバッテリーが高価なのは、生産数が少ないのもあると思いますが、室内にバッテリーを置いている関係上、防爆仕様になっていたり少し特殊な形になっている為もあると考えられます。

2.容量と出力について

バッテリーは、容量と出力によって、エンジンのかかりや、バッテリー自体の寿命が変わります。

寒冷地では、通常よりも高出力なものを選んだほうが良いです。

また、車内でエアコンを掛けたりしながら、お昼ごはんを食べたりする方は、容量が大きなバッテリーを選んだ方が良いです。

高容量・高出力バッテリーは、性能が良い分値段が張りますが、トータル寿命が延びますので結果としてお得な場合が多いです。

③バッテリーを選ぶ上で大切な事

バッテリーって値段もピンからキリまであって、何を基準に選べばよいか分からないですよね。

バッテリーを選ぶ際に大切なことは、ずばり「用途と製造年月日」です。

1.用途について

ここまでご説明したように、「用途(アイドリングストップ車用、ハイブリッド車用など)」が重要なのはもちろんです。

これを間違えると、バッテリーの寿命が大幅に短くなったり、アイドリングストップが効かないなどの不具合が発生してしまいます。

2.製造年月日について

もう一つ重要なのは、「製造年月日」です。

バッテリーは『鮮度』は、『寿命』に直結します。

新品のバッテリーでも、製造年月日が古いとすぐに駄目になってしまいます。

一般的に、ホームセンター等に売っている格安バッテリーには、売れ残った商品や外国製の商品が多く、大量に作ってまとめて船便などで時間をかけて送られてくる場合が多いです。

船便で輸送するのにも時間がかかりますが、そこから棚に並べて売れるまでにさらに時間がかかり…

この間に放電し、バッテリーが劣化してしまうのです。

つまり、格安バッテリーは寿命が短いから安いだけで、決してお得ではないです。

まとめ

バッテリーの役割、種類、選び方

  • バッテリーは、エンジンを始動する為にある
  • 車によって、適合するバッテリーが違う
  • 車の使い方によって、ベストな容量や出力を選択すると、バッテリーが長持ちする
  • 新品バッテリーでも、製造年月日が古いもの寿命が短くなる
  • 格安バッテリーは、古いものが多いので注意する

バッテリーの交換は、信頼できる車屋さんで!!

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